Dejima Auto Tuning blog

古い逆輸入車をいじっています。コテコテすぎてクルマ関連業者さんにゆだねることができず、道具も使うスキルも充実してきました。2015年にサーキットでクラッシュしてからまだ補修ちゅう(中断している状態)作業するガレージと自宅が離れており、自宅を離れることができない状況になり、インドアでできるクルマの内装→ミシンや革漉き機、という流れです。

Hyperthermのトーチを中華プラズマにつなげて使う

単純な作業だけど、Hyperthermと中国製とはグレードが違いすぎてこんなことして大丈夫なのかと戸惑う。トーチはHypertherm、ただしうちのは30A機なので中国製50Aプラズマカッターにつなげるというケチなことをやります。いまさら日本でHyperthermの機械を買うのは現実的じゃない。欧米だとHyperthermのアフター網はパナソニック(溶接でなくて家電のほう)の修理拠点並みの密度であるのに対し本邦では支社は無いし代理店もしょぼい。Hyperthermなど海外標準機の会社は問屋縛りで国内市場を独占しているガラパゴス企業が沈没して焼野原になってから進出するんでしょう。

 

案の定というか作業終わって試運転したときは全く作動せず、今まで使っていたトーチをつなげても作動せず1日目終了。

翌日原因を探るためテスタで導通調べながらスイッチを押し、基板実装コネクタに挿してるハウジング内端子のカシメで配線が切れてました。端子カシメが強すぎて導線がほぼ切れてしまってるってのは中国製でときどき遭遇する、自分がやったカシメでもときどき笑

なんでこんなことしてるのかというと、発端はこのHypertherm Powermax45のノズル・シールド一式が去年まで使っていたPowermax30に付くことに気づいたから。

 

円錐のシールドがノズル先端の電気的短絡をほぼ防止してくれるので、アーク途切れが起こりにくいんです。左のセットが今まで使っていた30用でノズルが露出しており、ここにスパッタが付着蓄積します。

これまで使っていたTrafimetタイプトーチも同様にノズルが露出しているうえに、Hyperthermよりアークが途切れやすい。

ハンドトーチとして売ってる状態がこれ、つまりガイドでノズル先端を浮かせておかないとカットが途切れてしまうわけ。

CNCならワークにあたらないでしょ?それがカットして溶融したスパッタの跳ね返りやちょっと前に切ったときのカスなどにつまづくことがあるのはしおれる。アーク途切れはぜったい回避したい。

このトーチではシールド付き消耗品は選べないので、Hyperthermの製品に舞い戻るわけです。

 

【追記】T45マシントーチヘッドを購入して交換

そしてすぐに気づく、Powermax30のトーチケーブルは30A前提の設計で45Aヘッドを付けても電気もエアーも損失が起きてる。

ホースは内径外径6から8に(内径4から5)、電極ケーブルは5.5SQに、パイロットアークケーブルはS45トーチケーブルの電極ケーブルだった1.25SQくらいの線に交換。

ホース内径を狭めてしまうニップルはすべて排除してクイック配管にした。

線の太さがバラバラすぎるから直はんだつけから極細端子カシメまでいろんな方法で接続。空圧のフィッティングが大変、日本の圧力配管規格は不本意にインチをずっと脱却できない都合で、各社が勝手な継手を作って売ってる。

配線終わったつもりで接続して電源SW投入したらプラズマアークが出た…トーチの安全マイクロスイッチの配線にCNCリレーからの線をかますの忘れてたのでNC状態でしたとさ。

偶発的に出たそのアークの勢いがホースや配線を太くする前とはダンチ、と感じました。やってよかった作業。