押さえ軸がガタついていたら幅広の漉きでの精度を確保できません。左右の振れは真ちゅうの板で両側から押さえて調整しますが、手前⇔奥にはそれがついていないですよね。
今回は、
- Fortunaがつけていない=Fortuna機は押さえスライドシャフト自体の精度が高い
- 他社の機械では、スライドシャフトのガタ公差を甘く見ている
という話です。
この後TA KINGの押さえガイドロッドのガタは0.1ミリのシムを切って入れて手当しています。
- 主軸の遊び
- 送り樽軸の遊び
- 押さえガイドロッドの遊び
これら3つに加えて、送り樽ブラケットのロッドが貫通しているブランコとのガタってのもそれなりにあります。
総合すると、ベタ漉きで精度でるわけなくて、丸刃の漉き機の別名がヘリ漉き機と呼ぶのは現実的。惑わされないように。
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ガタ問題に加え、押えのRが幅広だといい加減すぎるんで、もしかして精密なRにしたらベタ漉きがうまくいくかも、と思いベルトサンダーを改造しました。
丸刃の刃先+革厚=押さえのRでないとダメですよね。これのあともう少し小径化しました。
そうするとベルトが余ってテンションかからなくなるわけで、ベルトサンダー本体をいったん切断して余材をはさんで延長加工しました。
40ミリより幅狭の押さえの場合は上記の改造せず買ったままで削っても大丈夫そうです、というか、明確な意思と機械の理解を伴わない限り、幅広押えを使ったベタ漉きはしないほうがよいです。
そしてこのベルトサンダーへの押さえの当て方には熟練を要します。研削時の面は全く見えていませんから、ちょっと当ててペーパー目を確認して削ります。