Dejima Auto Tuning blog

古い逆輸入車をいじっています。コテコテすぎてクルマ関連業者さんにゆだねることができず、道具も使うスキルも充実してきました。2015年にサーキットでクラッシュしてからまだ補修ちゅう(中断している状態)作業するガレージと自宅が離れており、自宅を離れることができない状況になり、インドアでできるクルマの内装→ミシンや革漉き機、という流れです。

プラズマテーブルはソフトがないとただの箱以下

ソフトウェア構築の巻。

プラズマテーブルには水を張るから湿気元になるし、適切ななにかを添加してないとカビや蚊が発生するかもで、使わなければただの箱よりたちがワルい。

他のCNCと同様、製図→Gコード変換→CNCソフトですが、XYしか切らないけれどZ軸高さの調整が必要になり、一つ前の記事の通りTHCというデバイスがあると便利です。

 

ミニフライスはうちのPCのFUSION360とそれのCAMでGコードを作ってUSBメモリで持ち出してスタンドアローンCNCコントローラーで動かしてますが、プラズマでもFUSION360は便利に使えます。

 

ですが、わたしの使用頻度ですと、FUSION360サブスクリプションするほどではないんで、3年の無償版の期限が来たら別のに乗り換えることになりそうです。

プラズマを最初駆動してほどなく不動になられた古いWindows2000PCは15年くらい前にミニフライスを動かしており、鍋CADもMach3もインストールしてあったんですが、まっさらの中古XP機に鍋CADの今の無償版は体験版になってファイル保存もDXF書き出しもできない、困った。FUSION360は10年前のCorei3機では動かないですよ、ネット環境無しのXPですし。

Windows10のディスプレイ故障したノートPCをガレージに持っていきモニタ切替器で使うか、と準備だけはしたところで、

 

家で使ってる鍋CADは保存もDXF書き出しもできるぞ…もしや…そう、鍋CADをデスクトップにダウンロードしたまま放置してました。これをUSBメモリでガレージPCにインストールして無事DXF図面を作れるように。

鍋CAD

とても古いシェア版は今でもダウンロードできたんでそれを先に試してみましたが20年くらい前のやつっぽくて実用にはならないなと削除したあとだったんで嬉しかったです。

この図をDXF形式で保存し、Sheetcamに読み込んでプラズマ軌跡にする。

Sheetcam

FUSION360ほどは使いやすくないけど、使い込めばイケます。PCがWindows2000からXPになったんで現行Sheetcamがインストール可になり、単純図形ならCADソフト無しでライブラリから作成することができる機能がついてます。

 

Gコードにする際にTHCと相性のよいポストプロセッサが必要ですが、ぴったりのものがありませんでした。この点はFUSION360が断然良いです。具体的にはカット開始ゼロ点のセットが上の図形だと最初の六角の切り始めのときだけ、あと一つの六角と外形枝豆形状の切り始めの都度ゼロ合わせをやってくれません。

ともあれMach3にGコードを読み込む

Mach3

切ってみたがいきなり雑な設定での10ミリ厚の切断は無理でした。

裏です。家に帰って調べたらうちの30A機では10ミリを貫通させ切り始めるのは基本無理なんだそうで。

それならば、外縁からの直線カットでの至適条件を見つけよう、とやってみたら150mm/minでなんとか切れる。

裏にドロスびっちり

タガネでガンガン叩いてようやく取れるくらいびっちりついてました。

原因はアンペア不足もあるけれど、公称性能では10ミリは3倍くらいの速度でなんとか切れるはず、本日作業終了時の推測はエアーコンプレッサーの能力不足。カット時にコンプレッサー出口の設定圧の針を見てると低下してました。

「1000wくらいのコンプレッサー買わないと」と思ったけど、そうじゃないレギュレータ圧は実際空気を流したときは低下するのは普通に起こる現象でした。塗装したときにそうだった。プラズマのマニュアルには「圧調整器は切断してるときに指示をみろ」とは書いてないですね。10ミリ厚を切る頻度はあまりなさそうですが、もうちょっと詰めてみます。これで長いカット時にエアー圧低下現象が出たときコンプレッサー更新を考える必要がありそうです。現実的には更新1500Wのコンプレッサーを買うのでなく家にある600Wコンプレッサーをガレージに持って行って並列で使うのがギリ電力契約以内で収まりそう。静音1,000Wコンプレッサーってのはまだないないちょぼちょぼありますね。コンプレッサー内蔵のプラズマカッターもありますが、今どきのはこの750w静音コンプレッサーをタンクレスで内蔵し常時稼働という構成なんだそうです。自分の環境から推察できるとおり、youtubeで紹介してるのを見ると継続できるエアー圧はプラズマカットできるギリギリくらい。
無料でできる対策、エアーホースを短くしてみます。内径8ミリなのでさほど圧損はないはずですけど。

 

1.6ミリ厚なら2800mm/minで切れます。Sheetcamライブラリの多角形から6角40ミリを作成し、2枚切ってみましたがとても楽でした。丸穴は前にWindows2000PCで試したものですが、このときは家のFUSION360で作図してからUSBメモリでガレージに持ち込む手順でしかできませんでしたので、環境構築がだいぶん進みましたよ。

1.6ミリ

6ミリ厚までならちょっとよそ見するくらいでもカット可能です。

【追記】電極がHypertherm純正でなく安いものだから厚いものが切れないのかもしれません。Hypertherm純正を靴下のように交換できる財力はないので厚いカットはしない方針で行きます。

 

まとめ

OS周りのケアが面倒なので可能であればPC上のソフトで機械を動かすのは避けるべきですが、プラズマの場合図形が単純なので作業場で採寸、図面作ってさっと部品切り出しができるようにオールインワン環境にしとくのは有りでしょう。