Dejima Auto Tuning blog

古い逆輸入車をいじっています。コテコテすぎてクルマ関連業者さんにゆだねることができず、道具も使うスキルも充実してきました。2015年にサーキットでクラッシュしてからまだ補修ちゅう(中断している状態)作業するガレージと自宅が離れており、自宅を離れることができない状況になり、インドアでできるクルマの内装→ミシンや革漉き機、という流れです。

ミニフライスX2の手入れ

うちのX2は15年くらい前に買って家に設置、NC化で主軸最高速クーラント掛けっぱなしでA7075ブロックから削り出しってのをやってました。

ガレージに移動したあとはPCの世話が面倒でワンオフ切削部品の必要がなかったのもあり、ほぼ手削りしかしなくなりました。アルミ合金NCの薄皮すこしずつぶん回して掻きとるような切削では大丈夫なんですが、スチールを太目のエンドミルでゴリゴリだと剛性が足りずに全然削れないんで使用頻度がさらに減ってていました。

 

モーターの低速トルクが出てないんで余った1kw三相モーターをのせてみました。

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ミニフライスに1kw三相モーター

トルクは出ててゴリゴリいけるように。ブレますし、Z軸を上げ下げする折り返しの動作で刃先がY軸方向にシフトします。目でみてわかるくらい。

 

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Z軸

コラムを上から撮影したものです。ボールねじはスライドの右側にあります。GIB調整ネジがボールねじホルダに覆われてしまうので調整するには、

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Z軸後ろから

ヘッドがコラムから半分突き出すまで上げて、M12だかの六角穴ボルトを内側からはずす羽目になります。

こんな面倒なGIB調整してもグラグラは治りませんでした。マイクロゲージを当ててコラムをゆすってみたらヘッドとコラムのゆすられはともかく、ベースとコラムも動いています。

まずコラム補強やりなおし。

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Z軸補強

A7075で補強していたのですが、補強をチューニングしても手で動かすとダイヤルゲージが動きます。

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定盤

定盤に固定、コラムと連結補強にはSS400フリープレート幅250ミリを使うことにしました。

定盤デカすぎるの、苦労せずに切断する道具ないのでこのまま使うか、と当初考えたのですが、プラズマカッターで上面を切断、裏のリブは切れないのでそこだけレシプロソーかディスクグラインダーで切るという手順を思いつきました。ここで中断、別の作業に移ります。

ボールねじを側面に配置しているのが一番まずいので、別のところに付けることに決めました。

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ボールねじ

コラム背面にボールねじを配置すべ、と最初考えましたが、前面配置にします。15年経つとボールねじの形状や流通が激変してて、一式5000円で買えました。昔のはアメリカのもの(製造は別かも)で、今回は中国製。

 

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前面配置

ネジは固定、ボールナットを回すデザインです。

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ボールねじ端ブラケット

ブラケットの中の穴にボールねじを側面から押しネジで固定、両端の2穴にボルトを通しヘッド上面に固定です。ボールナット周りの製作、玉スラストベアリング2つとM35ロックナットがつくボールナットホルダを旋盤で作る作業への着手はまだです。

 

もうひとつは三相モーターが重すぎかつオフセットしているのがダメですね。ミシン用サーボモーターが1つ余ってるのでハックを試みましたが、調速自在とはいきませんでした。

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サーボモータ

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このへんやな、と当たりをつけ、ブラケットを製作。廃材が混ざっています。

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途中ですが、つづき記事を近いうち書きます。


まとめ

X2は剛性が低く、スチールゴリゴリには不向き、かといって主軸の最高回転数は3000も回らないのでアルミ合金の薄皮剥くような軽負荷切削にも向いておらず、剛性はX1のほうがマシとか。X2よりデカいですがBF20あたりがいいんじゃないかなと思います。テーブル幅70cm。

100kgあたりの卓上フライスではどう頑張っても剛性不足は否めなくて主軸MT2くらいが相応、16ミリエンドミルの全幅を当てて鉄をゴリゴリしたければギアヘッド(オイル潤滑)の機械になりますが…

サイズ的にデカいのは勘弁なのでなんとかX2で軽切削だけはできるようにしとこうというわけで。